こんぶネット 一般社団法人 日本昆布協会

かぶら寿司と昆布に感じる、冬のぬくもり

2026.2.27
by 松橋 かなこ 【愛知県】

 こんにちは、愛知県の昆布大使の松橋かなこです。
国際薬膳師として、薬膳とおばあちゃんの知恵をベースにした「養生ごはん」をお伝えして、今年で12年目になります。
 愛知県で暮らして約20年が経ちましたが、昆布の消費量が全国でもトップクラスといわれる富山出身の両親のもとで育ったこともあり、子どもの頃から昆布を身近に感じてきました。
そんなご縁から、昆布大使としても10年ほど活動を続けています。

 先日、富山の郷土料理「かぶら寿司」が届きました。
かぶら寿司は、かぶの間にブリやサバなどの魚を挟み、米麹でじっくり発酵させて作る「なれずし」の一種です。
  かぶのシャキシャキとした食感に、魚の旨味と麹のやさしい甘みが重なり合い、何ともいえない上品な味わいに仕上がります。熟成が進むにつれてほどよい酸味が出てくるのも、魅力のひとつです。

 現地では専門店もあり、お正月の食卓や贈り物、お酒のお供として親しまれています。
実家の母も毎年手作りしていて、寒さが深まる頃になると我が家に届くのが恒例になっています。

 母のかぶら寿司の特長は、昆布をたっぷり使うこと。
麹の旨味がしみ込んだ昆布を刻んでいただくのも、楽しみのひとつ。昆布が加わることで、味にぐっと深みが生まれ、全体がやさしくまとまります。

  かぶら寿司を一口食べると、冬の富山の景色や人の温もりが、静かに連なって思い出されます。
食は、土地の風景や人の記憶を運んでくれるものなのだと、あらためて感じます。

   昔から郷土料理に欠かせない存在として使われてきた昆布の魅力を、これからも大切に伝えていきたいと思います。

松橋 かなこ

愛知県

あわせて読みたい